【レポート】3/7(土)動物セミナー+1「サバイバーズ・ギルトと心理的アプローチを学ぶ」

SAEでは資格取得者ならびに通信通学受講生のために、各資格講座で得られる知識にプラスして学び、実践できる技能に磨きをかけるサービス「動物セミナープラスワン」を定期的に企画・開催しています。
このセミナーは、SAEペットの資格 取得者・受講生は無料で参加できます。(★一般参加も可能です)

第10回目となる今回、特定非営利活動法人ペット災害危機管理士会との共催企画として、前回の第9回目で大好評をいただいた「サバイバーズ・ギルトと心理的アプローチ」を再度テーマに取り上げ、「会場でのリアル聴講」「オンライン聴講」のハイブリッド式で、3月7日(土)に開催しました。
60分枠だった前回の終了後に「もっとじっくり聞きたい」「割愛された部分も聞きたかった」など多くのお声をいただき、今回は90分に時間を拡大し、10時30分から12時まで開催いたしました。
会場には3名の聴講生とオンラインは全国から38名の方にご参加頂きました。
講師はもちろん前回と同じく、SAE学術会員ならびに特定非営利活動法人ペット災害危機管理士会理事で、『ペットロスケアマネージャー通信認定講座』『災害復興心の絆ペットオーナーズサポーター通信認定講座』を執筆・監修、そして、飼い主心理に精通し、心理教育を飼い主から行政担当者まで幅広く実施してきた実績を持つ獣医師 先﨑仁思先生に登壇頂きました。

テーマである「survivor’s guilt(サバイバーズ・ギルト:生存者罪悪感)」とは、死者や重傷者が発生した出来事を生き延びたことで感じる罪悪感として知られています。

災害におけるサバイバーズギルトの例(阪神淡路大震災の震災遺児を実態調査より):
●(男性)震災で妻が亡くなり、高校生の娘とのコミュニケーションに苦しむ。妻の話はしにくい。食事を作っても娘は食べない。娘がいてもなぐさめにならず、かえってつらくなるばかり。「私が死んで、妻を残さなあかんかった、と思います。本当に・・・」と語る。
●(女性)息子と自分は助け出されたが、夫が亡くなった。楽しかった思い出だけがよみがえり、葬儀の際「一緒に逝きたい」と言い、参列者に迷惑をかけた。「命があってよかったね」と声を掛けられると、「助かりたくなかった。三人一緒に死にたかった」と感じる。

災害時には、頭ではわかっていても、自分の落ち度を責めてしまうことから逃れられない状況が長期に続きやすくなります。
その感情は、自分に向けられることもあり、他者・状況・社会などに向けられることもあり、その両方を交互に行うこともある、と先﨑先生は話します。
また、トラウマをめぐる人々の心の状態を整理するために役立ち、被災者と支援者の関係、被災者同士・支援者同士の関係性なども分析することができる「環状島モデル」を解説され、そのうえでサバイバーズギルトを抱えている方々に対する心理的アプローチとして、傾聴を基本としながら、どのような対応が有効であるかについてお話が続いていきました。

心理的サポートの初歩的なアプローチとして、被災者への声掛けの仕方から始まり、有効な心理的アプローチ方法「役割交換書簡法(ロールレタリング)」「自助グループ」「リ・メンバリング」の3つが詳しく紹介されました。

~ご参加者の声~
●わかりやすい図式や例えを使っての説明が良かった。参考にさせてもらう事がたくさんあった。
●心理的アプローチはとても勉強になり、どうしたら前を向けるかは勿論これからそういった方に出会ったときにどう話せばいいかなどわかりやすく教えていただけました。
●今、私は内斜面にいるので内海に落ちないように生きていけたらと思います。
●図解で説明して頂いたので、理解しやすかったです。
●今までこんな被災経験は有りませんがきっと気持ちは分かると勝手に思い込みがありましたがそうでは無い事を教えて頂きました。
●理論と実例を同時に示しながらの説明だったので、とてもわかりやすかったです。また、先生がゆっくりと解説してくださり、聞き逃しもなく助かりました。
●今すぐ実践すべき内容ばかりで、受講して本当に良かったと思いました。災害は、いつ起こるかわかりません。だから、自分がどんな立場で関わることになるかもわかりません。
どんな立場であっても、サバイバーズギルトとの向き合い方を知っていれば、傷ついた人の生きやすいスペースを社会に築けると実感しました。ほんの少しであっても...。

などご感想をお寄せいただきました。ご聴講ありがとうございました。
SAEでは今後も「動物セミナープラスワン」として、通信・通学講座の学びにプラスできる実践知を学ぶ環境を提供してまいります。

「動物セミナープラスワン」の次回開催は決定次第、受付開始します。
その他の通学講座・セミナーの開催予定も随時更新していきますので、通学講座・1Dayセミナー日程ページをご参照ください。